カラーとデザインのバランスが秀逸
狭い間隔で並ぶフロントボタンはクラシックでドレッシーな雰囲気を醸し出し、腰ポケットの大きめのフラップにはモードが感じられます。大きく開いた胸元は、ドレスやブラウスの襟元にあしらわれるリボンやフリルの邪魔になりませんし、広めのラペルと相まって華麗な印象を与えます。何よりも、シェイプの効いたシルエットと燕尾独特の裾のラインがエレガントです。
ゴシックファッションでは意外と用いられないグレーですが、普段の装いでは非常に出番の多い色ですので、ゴスロリファッションをオン・オフで着替える方にとっては使いやすいコートと言えるでしょう。
ゴシックが足りない時に
ロリータがゴスロリへと展開する為の要素としてお化粧だけでは物足りない時に、ゴシックなアイテムをひとつだけ凝るとバランス良く仕上がります。
女性のゴシックファッションには艶やかさも含まれますので、無垢の要素も含むゴスロリではドレスの形によってゴシックを表現するのはなかなか難しいところです。そんな時にはゴッシックファッションの定番、ロング丈のジャケットやコートが重宝します。
ロング丈のアウターはパニエで膨らませたスカートを潰してしまいがちですが、このような燕尾のコートだとスカートにかかる負荷が分散する利点があります。
惜しまれるBPN
BPNは、黒を基調としてフリルやレース使いで仕上げるゴシックとモードを融合したデザインが特徴で、シーズンごとに新たな要素を積極的に採用する商品展開、完璧なゴスロリ装いでも普段使いとしても対応出来る構成には魅力がありました。
アパレル企業のピースナウでは、BPN(ブラックピースナウ)の他、パンクファッションの「PN(ピースナウ)」や、メンズ向けの「ガジェットグロウ」などを展開していました。2001年の創業以来、アバンギャルドなファッションを好む愛好家を中心に売り上げを順調に伸ばしていましたが、2008年以降は景気低迷のあおりを受けて業績不振に悩み、2013年3月に倒産となりました。
現在では、PNのデザイナーによる「エレメンツアッシュ」、BPNやFORMENとガジェットグロウのデザイナーによる「シェグリット」「ミディオム」の3つのブランドが展開されています。




